2022-01-01から1年間の記事一覧
"Products not Projects" は、効果的なソフトウェアプロダクト組織を設計する重要なコンセプトだ。このコンセプトは、James LewisとMartin Fowlerによって2014年3月に公開された記事 "Microservices" の中で、マイクロサービスアーキテクチャスタイルに共通…
ソフトウェアエンジニアリング関連の書籍を読んでいると、「コンウェイの法則(Conway's law)」によく出会う。その引用元は、1968年4月に発表されたメルヴィン・コンウェイ(Melvin E. Conway)の論文 "How do committees invent?" で、例の有名な一文は結…
ひとつのソフトウェアコンポーネントが多くの開発者によって変更されると、品質に悪い影響を与えると経験的に感じている。設計に一貫性が失われることや、知識の浅い状態で変更することによるバグ混入の可能性が高まるからだ。 2011年9月に公開されたマイク…
ソフトウェアアーキテクチャには、依存関係のデザインという側面がある。その目的は多くの場合において、ソフトウェアの振る舞いに対する変更容易性を高めることではないだろうか。 ソフトウェアプロダクトは、そのライフサイクルを通して、繰り返し変更し続…
エンジニアリングマネージャーとしての日々の仕事にやりがいを感じられない。そういう人は多いのではないか。 「マネジメント業務の中では達成感を得られず、自身の成長も感じられない」「会議や調整ばかりの毎日で、週末に一週間を振り返ってみても、明確な…
ソフトウェアプロダクト開発領域を預かるエンジニアリングマネージャーとして、あなたのミッションは何であるか。そう問われれば迷わず、組織としての「プロダクト開発能力の差異化」だと答える。これはもちろん私個人の見解ではあるが、受託開発組織のマネ…
問題を抱えるソフトウェア開発組織を観察すると、その根本原因が組織設計にあると気付くことも多い。組織の構造的な歪みがまるで力場を形成するかのように、そこに配置された様々な要素に作用し、悪影響を及ぼしている。 組織設計のまずさから生じる問題とい…
「保守や運用を考慮した開発」とは言うが、それが意図するところは思うより広い。ソフトウェアエンジニアとしてのその理解は、あくまでもソフトウェアエンジニアリングに閉じたものとなってしまいがちだ。 変更しやすいコードや、システムの安定した稼働は、…
「処理能力向上」と「バッチサイズ削減」。ソフトウェアデリバリのリードタイムを短縮したい組織の多くは前者、すなわちチームの処理能力向上に注力する。それが、ソフトウェアエンジニアリングに携わる我々が長年常識としてきたやり方だ。バッチサイズ削減…